BHは「黒」でいいんじゃないかな
- YAMATOASUKA
- 2016年8月18日
- 読了時間: 3分
グラフィックデザイナーとしては、ちょっと気になる記事を発見。
と言うニコニコニュース(秒刊SUNDAY)さんの記事なんですが……
要するに『“ホーキング放射”が実権で観測に成功した』という話題を受け、
何らかの量子が存在するので「無色(黒)」では無いという趣旨の記事です。
色々言葉遣いがおかしいし、元となった記事を読んでないので何ですが、
(その実験自体もどうやら少し違う話の様で)
「色ってそもそも何か」って事を少しでも理解していたら、
こんな記事は書かないと思います。
人には知覚可能な範囲の光があり、それが「可視光線」です。
物体の色というのは、その物体が「反射する可視光線の波長」に由来します。
そして、全ての「可視光線」を反射する物体が「白」、
全ての「可視光線」を吸収する物体が「黒」という事になります。
「黒」とは、人が光を「可視領域でまんべんなく感得出来ない」か、
それに「近い状態」の事を指します。
なので、物体が反射または放射する光が「可視光線」で無い場合も、
人にとってその物体は「黒」という事になります。
「ホーキング放射」とは「ブラックホールの熱放射」の事だそうです。
この世界における様々な情報伝達は、光や電磁波などにより伝達されます。
その最大速度が「光速」です。
しかし、その光でさえ到達できなくなる領域が存在し、
人は、そこから先の情報を知ることが出来ません。
この境界の事を「事象の地平面(地平線)」と呼びます。
この「事象の地平面(地平線)」付近では、
エネルギーから粒子と反粒子の二つの物資が生成される
「対生成」という自然現象が生じ、
生成された二つの粒子の一方は地平線方向へと落ち、
もう一方は外へと放射されます。
結果、「エネルギー保存の法則」により、
プラックホールの質量エネルギーは下がります。質量を失うと言う事です。
これが「ホーキング放射」と呼ばれるもの……なのだそうです。
ブラックホールの熱放射である「ホーキング放射」は、
そもそも人の視覚では感得できない知覚不可能な放射なのですから、
その放射の有無に関係無く「黒」と言う事になります。
また、入射する可視光を100%吸収出来る物体も存在しないそうです。
例えば「木炭」などは4%の可視光を反射するとか。
現時点で最も可視光の反射率が低い物質、入射する光の吸収率が高い物質は、
ナノチューブにより構成された「ペンタブラック」と呼ばれる物質で、
可視光の最大99.965%を吸収するのだとか。
「ペンタブラック」に光が当たると、光はチューブ内に捉えられ、
屈折を繰り返したのち熱になる……という仕組みだそうです。
尚、可視光に限らず、外部から入射する電磁波を、
あらゆる波長にわたり完全に吸収・熱放射できる物体の事を
「黒体」または「完全放射体」と言いますが、
完全に全ての波長の光線を吸収する物体は存在しないとされています。
因みに地球は、ブラックホールに飲み込まれる運命にはありません。
その前に、膨張した太陽に飲み込まれますし、生命はその前に死滅します。
また、太陽の質量ではブラックホールにはなりません。
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